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クルド人およびクルディスタンに関する知の構築過程の脱構築
2026.01.28
プロジェクト代表者:
カリリ・モスタファ(京都大学・東南アジア地域研究研究所/白眉センター・特定助教)
連携研究員・共同研究員:
クルツ・マシュク(ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校・准教授)
山口 昭彦(上智大学・総合グローバル学部・教授)
松永 泰(大学院総合国際学研究院/東京外国語大学・教授)
アブドゥルラッハマン・ギュルベヤズ(長崎大学・多文化社会学部・准教授)
阿部 達也(上智大学・総合グローバル学部・博士課程)
プロジェクト紹介
本プロジェクトは、国家を持たない大規模な民族集団であるクルド人に関する知識が、いかにして多様な社会において生成され、共有され、形成されてきたのかを検討しました。とりわけ、歴史的背景、政治的力学、権力構造が、イラク、イラン、トルコ、シリアにまたがる「クルディスタン」と呼ばれる地域およびその住民であるクルド人の研究にどのように影響を与えてきたのかを、西洋および非西洋の学術的文脈の双方から批判的に分析しました。
従来のクルド研究の多くは、植民地主義的視点や国家主導のナラティブに影響を受けてきました。本プロジェクトは、「日本のような非西洋圏において、より中立的で多角的なクルド研究の可能性はあるのか」という問いを出発点としています。
その一環として、2024年11月に京都大学にて国際ワークショップ「クルド研究における脱植民地主義的転回と方法論的課題(Decolonial Turn and Methodological Challenges in Kurdish Studies)」が開催され、日本、中東、ヨーロッパから多数の研究者が参加し、政治的権力と学問的枠組みに関する活発な議論が行われました。
また、東京外国語大学では、ロイヤル・ホロウェイ・ロンドン大学のマシュク・カート博士による公開講演が行われ、トルコ・シリア国境地帯における若者の急進化と政治的暴力に関する研究が紹介されました。
さらに、2024年10月には、CSEASユーラシア・セミナーにて、北海道大学およびレーゲンスブルク大学のシャルヘイ・ボフダン博士、サンクトペテルブルク大学のアンジェリカ・ポベドノステヴァ博士を招き、冷戦期におけるクルド人ゲリラ運動とソ連の対クルド政策について講演が行われました。
これらの取り組みを通じて、本プロジェクトは国際的な学術交流を促進し、クルド人のアイデンティティと知の再構築に関する新たな視座の構築を目指しました。
