特定助教
専門分野:建築論、近代建築史
Sayuri Hayakawa
専門分野:建築論、近代建築史
わたしの専門は建築論、近代建築史です。 地球環境時代の現代は、自然との共存やローカリティの尊重に注目が集まり、コモンズやコミュニティの評価が進んでいます。わたしはこれを、工業製品による均質な建築デザインを繰り返してきた近代主義から、郷土やそれに対する愛着、共同体などを謳っていた前近代的地域主義へと遡る動きに対応していると捉えています。 建築・都市分野における近代主義は、近代以前のデザインに支配的であった地域性や郷土様式を切り捨て、工業製品によって量産可能なインターナショナルスタイルを確立して世界中に広まりました。こうして幾何学的形態の無機質なビル群が生まれ、近代主義は後に非人間的空間を生んだとして批判の的になります。これらのビル群は、現代の私たちが住まう都市の原型とも言えるでしょう。それでは、なぜ、どのような背景のもと、どういった過程を経て、こうした変化が生じたのでしょうか。これがわたしの大きな関心です。 切り捨てられてきた地域性と自然環境の復権を試みている現代、それらが近代化の過程でどのように捨象されたのかを分野横断的・複眼的に分析し体系化することで、簡単に絶たれることのない地域性や自然との共存関係の確立に寄与すると考えています。 これらを成立させるために必須となるであろう、住民が都市に抱く愛着にも興味があります。
E-Mail: hayakawa.sayuri.6e*kyoto-u.ac.jp
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