お知らせ
内田由紀子院長・教授、中山真孝特定講師、Igor de Almeida講師、金森万里子特別研究員が、ウィーン大学で開催された「グローバルヘルスに関する合同シンポジウム」(The Joint Symposium on Global Health – Kyoto University (KU) – University of Vienna (UNIVIE))に参加しました(2024年6月18〜20日)
2024.10.14
2024年6月18〜20日にウィーン大学で開催された「グローバルヘルスに関する合同シンポジウム」(The Joint Symposium on Global Health – Kyoto University (KU) – University of Vienna (UNIVIE))は、ウィーン大学と京都大学の戦略的パートナーシップの一環として、両大学が共同で企画したものです。2019年に締結されたこのパートナーシップは、両大学間のつながりを強化し、大学間の連携を拡大し、学術・文化交流を促進するという両大学の取り組みを反映したものです。この3日間にわたるグローバルヘルスに関するシンポジウムは、ウィーン大学と京都大学が現代の最も差し迫った課題のいくつかに対処することに共に専心していることの証しとなるものです。グローバルヘルスというテーマは、その関連性だけでなく、現代世界におけるその重大な意義から選ばれました。両大学から第一線の学者や研究者を集めることで、このシンポジウムは知識の交換と有意義な対話のためのプラットフォームの創出を目指しています。
人と社会の未来研究院からの4名を含む京都大学代表団25名とウィーン大学代表団がウィーン大学の会場に集結しました。ウィーン大学学長であるSebastian Schietze教授、京都大学湊長博総長、水内龍太駐オーストリア日本国特命全権大使、ウィーン大学科学顧問である Wolfgang Mazal教授がシンポジウムの開会挨拶を行いました。
続いて、人と社会の未来研究院長である内田教授による基調講演“Culture and Well-being: How Interdependent Lifestyle Promote Health and Well-being”が行われました。講演では、ウェルビーイングに関する社会心理学と文化心理学の最近の動向について語られました。 内田教授のグループによる現在の研究ではとして、相互協調的な幸福や、感情を理解する上で文脈が重要であることなど、さまざまなトピックが取り上げられました。 講演では、国際的な協力と、研究に多様な視点を取り入れることの重要性が強調されました。
初日の午後には、人と社会の未来研究院の内田教授、中山講師、de Almeida講師、金森研究員(ストックホルム大学客員研究員)が研究発表を行い、ウィーン大学心理学部のHelmut Leder教授ならびにClaus Lamm教授とのディスカッションを行いました。
2日目の午前中には、人と社会の未来研究院の代表者らは、ウィーン大学Janina Kehr教授のグループとともに、健康科学、心理学、医療人類学を含む学際的なディスカッションを行いました。金森研究員は日本での健康に関する研究成果を発表し、Kehr教授のグループは彼らの医療人類学研究について発表しました。お互いのプロジェクトの類似点や将来のコラボレーションの可能性についてディスカッションを行いました。
午後にはWolfram Manzenreiter教授のグループとの学際的なディスカッションに参加しました。中山、de Almeida、金森の3名が、幸福・ウェルビーイングと文化に関する各自の研究プロジェクトについて発表し、Manzenreiter教授のグループのメンバーは、日本社会に関する各自の研究について発表しました。午後には、京都大学の代表者数名と合流し、ウィーン大学の教授や事務職員の代表者らと会合を持ち、フェローシップ、助成金、奨学金、資金提供機関など、両大学の連携強化に向けた具体的な手段について話し合いました。
3日目には、中山、de Almeida、金森が、Robert Böhm教授(ウィーン大学、元人と社会の未来研究院訪問研究者)の研究室を訪問しました。お互いに現在の研究を発表し、共同研究の可能性について話し合う会議が行われました。
内田由紀子教授の基調講演
左から、金森特別研究員、中山特定講師、内田院長・教授、Igor 講師