お知らせ
中山真孝特定講師、畑中千紘特定准教授(当時)、鈴木優佳特定助教らの研究が「Psychologia」に掲載されました
2023.10.11
中山真孝特定講師、畑中千紘特定准教授(当時;現教育学研究科)、鈴木優佳特定助教杉原保史教授(学生総合支援機構)の研究が「Psychologia」に掲載されました。
SNSカウンセリング(SNS相談)はLINEなどのSNSを用いたチャット形式のオンラインカウンセリングサービスで、若年層を中心に広がりを見せています。 SNSカウンセリングは遠隔地でのカウンセリングなどより広い層にとっても有用な可能性を秘めています。しかし、認知度や利用者数は心理カウンセリングや心療内科・精神科などの他のメンタルヘルスサービスと比べて多くありません。
そこで本研究では、SNSカウンセリングが一般の人たちにどのようなイメージを持たれているかを調査しました。調査は比較的広い年齢層を対象にオンラインで行い、SNSカウンセリングの印象・イメージについて自由に記述してもらい、そこでの世代差を心理カウンセリングや心療内科・精神科のイメージの世代差と比較しながら、検討しました。
深層学習技術を用いて自由記述を定量化して、年齢との関連を検討したところ、主要な結果として以下のことが明らかとなりました。若年層のSNSカウンセリングのイメージは、「気軽に利用できる」「深刻な話は出来なさそう」などポジティブな意味でもネガティブな意味でも「軽さ」が中心になっていました。非若年層のSNSカウンセリングのイメージは、顔が見えないことの不安やセキュリティやプライバシーへの不安などネガティブな意味での「軽さ」が中心になっていました。
本研究はPsychologia誌の「生涯学」*特集号の一部として電子版で公開されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/psysoc/advpub/0/advpub_2022-B030/_article/-char/ja
*学術変革領域研究(A)「生涯学」
https://www.lifelong-sci.jinkan.kyoto-u.ac.jp/
人と社会の未来研究院では京都こころ研究所と連携して企業向けのSNS相談窓口を開設しています。
https://krik.jp/research/
資金提供
日本学術振興会科研費(21H05329; 21H00948)
京都大学SPIRITS2020