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山本 真也 教授(萌芽研究部門)が着任しました(2025年1月1日)

2025.01.01

2025年1月1日より京都大学 人と社会の未来研究院萌芽研究部門の教授として着任いたしました山本真也と申します。

進化の隣人であるチンパンジーとボノボ、ヒト社会の隣人とも言えるイヌ・ネコ・ウマを主な対象に、認知研究とフィールドワークの両方を通して知性の進化の謎に取り組んでいます。究極の研究テーマは「人間とは何か」を知ること。人間性の進化:その過去だけでなく、未来にも目を向けています。とくに社会の中で発揮される知性である社会的知性に関心をもっており、主なキーワードは、共感・絆形成・協カ・文化・集団社会です。世界各地で戦争・紛争が起こっていますが、進化的・比較行動学的観点から人間性を深く理解することで、平和共存社会の実現に寄与したいと考えています。

近年は対象動物の幅をさらに広げ(もちろん、ヒトも対象にしています)、ヒトと動物のよりよい共生社会の実現に向けた実践的取り組みもおこなっています。上の写真は2年前に他界した愛犬アビーとのツーショットです。アビーは保護犬でした。2歳半で保護されたときには、痩せこけ、男の人を怖がっていました。保護される前にいた繁殖場で、あまりよい待遇を受けていなかったものと思われます。じつは、ペットショップで売られている動物の少なからずが、劣悪な繁殖場で「生産」されています。生まれてすぐに母親から引き離され、狭いケージで商品として展示販売される。お金を出せば誰でも気軽に買えてしまうことも問題です。おもちゃのように命が買われ、そして捨てられ、殺処分の憂き目にあうことも少なくありません。この現状を変えるためには、法整備とともに、多くの人の意識改革、そして動物自身のことをよりよく理解することが必要です。愛犬家として、研究者として、少しでも動物との共生社会に貢献できればと考えています。

人と社会の未来研究院ではさまざまな領域の研究者と協同できることを楽しみにしています。アカデミアの内部にとどまらず、産学官および社会との連携も促進し、よりよい未来の社会を構築していければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

山本真也

 

個人ページ:https://ifohs.kyoto-u.ac.jp/archives/member/shinya-yamamoto